ミラノのサケテーカで飲んだくれ |
イタリアは、やれお昼からワイン飲んでるだの、飲んべえの国のイメージがあるかもしれないが、実はワインはとくに、食事と合わせて飲むものだし、「飲んで」楽しむということが案外少ないように思う。
正真正銘飲んべえの町ヴェネツィアでは、バーカロ、またはチケッテリアとして知られる立ち飲み屋が名物だが、帰宅時や食事前にふらっと立ち寄り、カウンターで「いつもの」1杯を頼んで、お店の人や周りのおなじみさんとわーっとしゃべって、さっと去っていく。立ち飲みが基本、長々とだべらずに短時間でさくっと、そしてあまりはしごもせずに帰っていくのが一般的で、だらだらっと飲んだくれないから、日本の「飲み屋」とはずいぶん違う。
そのあっさり感も悪くないのだが、日本社会でどっぷり生まれ育った私としては、やはりたまには、ちびちび、のんびり飲みながら、だらだら〜っとリラックスして、おしゃべりするのもいいな、と思う。
ミラノのSaleteca GOは、まさにそんなお店。
お料理は、イタリアンでも純和食でもなく、フュージョンなものがほとんど。一見定番の「からあげ」もピリっと辛口になっていたりとどれもオリジナルで、まさにお酒のおつまみなものばかり。
肝心のアルコールはというと、ワインもあれこれ置いているのだが、嬉しいのは日本酒の品揃え。
お酒をお願いすると、こんな箱を持ってきてくれて、おちょこを自分で選ぶのも楽しい。
どちらかというと常に「食」担当、「飲み」はちょこっとあれば満足な方なのだが、この日は飲んべえな友人2人につられて、3種類だか4種類だかのお酒を堪能。どれもおいしくて、不思議なことにほとんど酔うこともなく、むしろ血の巡りがよくなったのか、頭がすっきりしたくらい。
お魚やお肉、野菜といろいろな材料を組み合わせた、美しく繊細なおつまみもどれもおいしくて、「もう少し家の近所だといいんだけど」という友人のことばに激しく賛同。ま、機会があったらまたぜひ、行ってみたい。
Saketeka GO
Viale Piave, 5 20129 Milano
tel. 02 760 15120
17 giu 2015