海の見えるギリシャ劇場〜シラクーサ |
ああ、やっぱり。
今なおまだ、整然と並ぶ石と、緑濃い森の向こうにきらめく青い海が見えて、嬉しくなった。
途方もなくたくさんの歴史遺産があるイタリアで、ギリシャ時代の遺跡はこれまで積極的に見てこなかった。覚えているのは、同じシチリア東部、タオルミーナで見たギリシャ劇場。タオルミーナの街自体、崖の上の海を見渡すところにあって、その絶景を借景とした劇場に、ただただ絶句したのだった。
シラクーサは海にそのまま面した港町だから、遺跡もおそらく平地にあるものとばかり思っていたのだが、考古学公園エリアにたどり着くまでにまず結構な坂を上り、公園の中に入ってからまたさらに急な階段になっていたから、これはやはり背景に海が見えるのではないか、と期待が高まった。
そして案の定。タオルミーナほどの勾配はないけれど、当時、もしこの木々のところに何もなかったとすれば、町の中心部と、海とが見渡せたのではないか。
劇場自体、最初の建造は紀元前5世紀だが、現存するものは前3世紀。ローマ帝国時代に入って、紀元後3-4世紀に必要に応じて一部改築が行われている。
・・・で、基本おのぼりさん&海好きのために、ともかく上に上がって海が見えたら満足してしまい、下から見上げるのをすっかり忘れてしまった。まあまた今度来たときの課題に残しておこう。
海の見えるギリシャ劇場・・・と書いたけど、そもそもギリシャ遺跡をあまり見ていないので、もしかすると、港に町を作るのが基本だったギリシャでは、劇場も海が見えるのがむしろ当たり前だったのかも?・・・と思ったり。そんな追求も次回以降の課題に。
Teatro Greco
Parco Archeologico della Neapolis, Siracusa
13 feb 2016
シチリア話、興味深く、また悶絶しながら読んでます(東シチリア、昨年行きたかったけど果たせなかったので・涙)
アバテリス、建築もそんなに由緒あるものだったのですね。あああ、ちゃんと勉強してから行けばよかった…。
冬にパレルモに行った時、街中のあちらこちらにオレンジの実がたわわになっているのに、人々は無関心で歩いているのでびっくりでした。
自分も柑橘類ラブなので冬~早春にシチリアに行きたいんですけど、ピアッツア・アルメリーナへはその時期交通が不便のようで、悩ましい…。
そうそう、ローマでも一部あるのですが、シチリアは街路樹にオレンジの木が使われていたりして、びっくりですよね。その写真を夢中で撮って、かえって驚かれたりしました。
ピアッツァ・アルメリーナは確かに不便なところにあります。交通の便がいい時期があるのかどうか?・・・私は知人に車で案内していただいてしまったので、わからないのですが・・・。
そうですか・・・南イタリアのギリシャ(大ギリシャ)は、港湾都市が基本だと思っていましたが、海のない町もあったのですね。
大英博物館のシチリア文化展!!!うわー興味津々です、どんな内容なんでしょうか・・・。