ミラノ、ドゥオーモをもっとよく知るためには |
フィレンツェのドゥオーモ美術館も最近リニューアル・オープンしたばかりだが、そういえばミラノのドゥオーモ美術館もリニューアルしていた。もっともこちらは、もう2年くらい前から開いているようだけど。
入ってすぐは、テゾーロ(Tesoro、宝、の意味)と呼ばれる文字通り大聖堂のお宝部門で、金銀細工の豪華な聖書や、とくに聖人の遺物を収める聖遺物入れ、あるいは聖職者たちの衣装などの保管所を指す。
ミラノ市内工房作、金細工に七宝を使ったビザンチン風の11世紀の聖書表紙。・・・も好みなのだが、ここではとくに、4世紀第4四半期、象牙のレリーフを組み合わせた聖書カバー。象牙はふだん、そこまで好きでもないのだが、これは細工の細かさ、美しさ、モチーフのローマっぽさなどどこを見てもすばらしい。
ドゥオーモの模型のあとは、あのすべてを飾っている、あたかもフリルのように見える無数の彫像たち!ちなみにこれらの彫刻たちはもちろん、ミラノのドォーモを作り上げているあの、薄いグレーとややピンクがかった明るい色の石は、ピエモンテ州カンドーリアというところで取れる大理石(Marmo di Candoglia)らしい。
これでもか、これでもかと石を見たあと、ふいに目の前に現れる色の洪水にはっとする。ステンドグラスは、大聖堂の中では何メートルも上にあって間近に見ることができないが、ここではほんの少しとはいえ、目の高さで見られるのはうれしい。ちなみに、ここで展示されているのは15〜16世紀のものだが、個人的にはやはり一番古いものについつい惹かれてしまう・・・。
順路に従うとこのあと、ルネサンス様式のサン・ゴッタルド教会(San Gottardo)を見学。
そしてティントレットの「小年イエスの神殿論争」が1枚。
さらにレリーフ(テラコッタ模型)やタピスリーと続き、最後は再び模型の部屋へ。
美術館入り口は、ドゥオーモの中ではなく、右脇にあるパラッツォ・レアーレ(Palazzo Reale、王宮)。チケットはドゥオーモと共通券になっており、ドゥオーモの方は行列しているが、こちらはあなりしていないので、こちらを先に見るのも手かも。
Museo del Duomo Milano
http://museo.duomomilano.it/it/
27 feb 2016