吹きガラスのビーズはここだけ!〜ムラーノのサルヴァドーレ |
先日、NHK BSで放映された「2度目のベネチア」にも登場した、ムラーノ島のサルヴァドーレ(Salvadore)。
アクセサリー・ブームで、ガラスのビーズやパーツを使ったアクセサリーのお店は、ムラーノ島にもヴェネツィアにもたくさんあるのだが、このお店のビーズは、吹きガラスでできているのが特徴。
つまり熱で溶解させたガラスの塊を鉄の棒の先にとって、反対側から吹いて中を空洞にし、整形していくもので、大きな釜と少なくとも数人の職人の手を必要とする大掛かりな仕事で、いわゆる「ヴェネツィアン・グラス」といっておそらく最初にイメージされるもの。
(ムラーノのさまざまなガラスについてはこちらをぜひ。
http://fumieve2.exblog.jp/i14/
・・・ちなみに、番組内で紹介された、レースガラス(フィリグラーナ)の工房はこちら!
http://fumieve2.exblog.jp/25237410/ )
これに対し、ヴェネツィア、ムラーノの伝統的なビーズはバーナーワーク、一人の職人や作家が、手元においたバーナーでさまざまな色のガラス棒を溶かし、それを金属の棒の周りに巻いたり埋めたりして粒を作っていくもので、できあがりはガラスの塊で中は空洞にならない。
モダンなビーズを作る作家さん、職人さんの中には、空洞の風船のようなビーズを作る人もいるが、この手法では、縞をねじったような模様は出せないらしい。
サルヴァドーレ工房は、ビーズだけでなくてグラスなどでも、このカラフルな巻き模様が十八番。
ちなみに、単色の巻きはすっきりモダンで、また別の印象となる。
基本的にはグラス以上の、どちらかというと大きなサイズのガラスを作るのが本職の吹きガラスの工房で、アクセサリー用のビーズを作っているのは、大小のガラス工房がひしめきあうムラーノ島でも、唯一ここだけ。
不透明カラーを組み合わせた最新のシリーズは、スポーティー・トラディショナルとでもいおうか、紳士物の小物にも合いそうな絶妙な色合いがすてき。
こちらは、表面にさらに加工を加えた1点ものタイプ。
ビーズのバラ売りだけでなくて、アクセサリーとしてできあがったものも。粒違いのロングネックレス、超愛用!
このお店、実はずいぶん前に一度紹介していたのだが、お店の名前も変更になっているので、あらためて。
(以前の記事 : http://fumiemve.exblog.jp/8320786/ )
Salvadore
Fondamenta dei Vetrai, 128/A
(Corte del Fabbro 128/A)
11 giu 2016