メッシーナのメッシーナ |
この冬にシチリアのパレルモとシラクーサを訪れたとき、それぞれの町に宝のように存在するアントネッロ・ダ・メッシーナの絵を見て、そういえば、同じシチリアで画家の出身地であるメッシーナにも、作品があるのをすっかり忘れていたことに気がついた。
ご参考
パレルモのメッシーナ http://fumieve2.exblog.jp/25288410/
シラクーサのメッシーナ http://fumieve2.exblog.jp/25290221/
シチリアの北東の端、イタリア本土のレッジョ・カラブリアと海をはさんで対峙するメッシーナの町、確かやや町外れにあったと思う。
手元に残された写真を見る限り、「聖グレゴリウスの多翼祭壇画」のうち、1枚は修復中か貸し出し中だったよう。このあと、2006年にローマでアントネッロの大回顧展があったときに、すっかりきれいになった姿を見てはいるのだけれど、またもとの場所でぜひもう一度、見たい。
もう1点は、「フランシスコ会修道士に祝福を与えるキリストと聖母」と「ピエタ」。これは1枚の板の裏と表に描かれたもので、もともと個人宅の祈祷用に作られたものと思われる。息を潜めて色を乗せるアントネッロのその息遣いを感じるような、繊細な作品。
シチリア州立美術館、訪ねたのは10年も前のことで、もしかすると今はまた、いろいろと変わっているかもしれない。
お向かい、レッジョ・カラブリアの「リアーチェの戦士」と呼ばれるブロンズ像も、長らくのすったもんだの末、確か再び一般公開されているはず。そちらと合わせて、そろそろまたあのエリアも再訪できたらいいなと、思いを馳せている。
Museo regionale interdisciplinare di Messina
http://www.regione.sicilia.it/beniculturali/dirbenicult/database/page_musei/pagina_musei.asp?id=5&idsito=43
8 ago 2016