谷口ジロー氏の「ヴェネツィア」、双葉社より刊行 |
ヴェネツィアに暮らしたことのある人ならきっと、あ、ここも、あそこも、とつい微笑んでしまうに違いない。よく見慣れた風景、いくつわかるだろう?・・・全部わかるかな?
観光名所もあるけれど、それ以上に何気ない生活風景が多くて、どきどきする。
漫画家の谷口ジロー氏がもともと、ルイ・ヴィトンのトラベル・ブックのために描き下ろした「ヴェネツィア」の旅物語を、同社が特別に許可を得て、日本語版としてあらためて出版されたもの。
母の遺品の中に見つけた古い絵はがきをたよりにヴェネツィアにやってきた一人の男とともに、この町を歩く。橋を渡り、運河をながめ、船に乗り、町の人に出会いながら。
ヴェネツィアを知る人はもちろん、まだこれから見るも一緒にその迷宮のような町歩きを楽しめるだろう。そしてきっと、ヴェネツィアを歩きたくなる。
この日本語版には最後に、詳しい地図とともにそれぞれの場所の種明かしがあるから、これを持って一つ一つたずねて回ることもできる。
漫画とも絵本とも言い切れない、大人のための美しい本。
ルイ・ヴィトン版はこちら。
http://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/stories/travel-books#books/venice
26 dic 2016