カルネヴァーレ2015、開幕? |
この週末に、ヴェネツィアのカルネヴァーレ(Carnevale, カーニヴァル)が始まった。
このカルネヴァーレ、やっかいなことに、実は毎年日程が変わる。
まず、
春分の日のあと、最初の満月の直後の日曜日が、パスクワ(Pasqua, 復活祭、イースター)、つまりキリストが十字架にかけられたあと「復活」したことを祝う日で、カトリックではクリスマス、つまりキリストの生誕を祝う日に次いで重要な祝日にあたる。
2015年の今年は、4月5日(日)。
これは、もともと、ユダヤ教の「過ぎ越しの祭り」に由来するものだが、ギリシャやロシア正教では復活祭の定義の方法が異なるため、その日がカトリックとずれることが多い。
イタリアでは、復活祭当日の日曜日と、翌月曜日が祝日(お休み)だが、学校などはその日曜日をはさんで、木曜日〜水曜日と1週間くらいお休みになる。
この復活祭は、クリスマス同様、本来は家族で過ごすのが基本だが、クリスマスほどでもなく、長い冬を過ごしたあとのようやくの連休ということもあり、ヴァカンスに出かける人も。欧米のほとんどが同じ時期に休みになるため、春の民族大移動的、一大観光シーズンとなる。
本題に戻ると、復活祭から46日前のまでを四旬節と言って、キリストが十字架にかけられる前までの「受難」の期間とし、本来は、禁酒、禁肉などの禁欲で過ごすため、四旬節の初日を「灰の水曜日(メルコレディ・デッレ・チェネレ、mercoledì delle cenere)」と呼ぶ。
その禁欲に入る前に、飲めや歌えやのどんちゃん騒ぎをして楽しもう!というのがカルネヴァーレ。「灰の水曜日」の前日がその最終日で「脂の火曜日(マルテディ・グラッソ、martedì grasso)」、今年はそれが2月17日(火)。
カルネヴァーレ自体は、だからカトリック界の共通の行事なのだが、宗教色のすっかり薄れた最近は、それぞれの町や自治体でスケジュールは臨機応変に工夫している。記憶に間違いがなければ、ブラジルの「リオのカーニヴァル」は、同じくマルテディ・グラッソを最終日に盛り上がるようだが、たとえばイタリアでも、巨大な山車を競い合うヴィアレッジョのカーニヴァルは、マルテディ・グラッソをはさんで、約1カ月、ただし週末だけ開催している。
ヴェネツィアのカルネヴァーレは、その火曜日から遡って、週末を2回はさんだ11日間で開催するのが通例だったのだが、昨今は主催者が頑張って、さらにその1週前から始めたりしている。
というわけで、「オフィシャル」には、1月31日(土)から始まったのだが、期間があまり長くても間延びするのがほんとのところ。昨日、今日といくつか行事もあったようだが、日曜日夕方のサン・マルコ広場は、まだまだ全然、仮装の人も少ない上に、イベント用のステージもまだ工事中だった・・・。
お天気にもよるけど、来週末から再来週末にかけては、この小さな島の中がまた大賑わいになるのだろう。
Carnevale di Venezia 2015
31 gen - 17 feb 2015
http://www.veneziaunica.it/it/content/carnevale-di-venezia-2014-15-febbraio-4-marzo-2014
1° feb 2015
昨年ヴェネツィアの製本屋さん(?)に行った後、facebookでそのお店と繋がるようになったのですが、今日“クレーンに吊るされたグランドピアノを海上で弾いている”写真をアップされてました。ヴェネツィアのカーニバルは想像していた以上にアグレッシブ(?)なんですね。
宙づりのピアニストさんは、こうしてあちこちを回っている方のようです。いつもある行事ではなくて、今回の特別参加(?)だったようですね。
その後、イタリア政府観光局がヴェネツィア市に確認をとって、以下のサイトで発表されています。とくに問題はないはずですが、念のためご確認ください。
http://visitaly.jp/trolley-venezia.html