ボローニャといえば・・・@ダ・ベルティーノ |
ボローニャといえばもちろん、タリアテッレ・アッラ・ボロネーゼ(tagliatelle alla bolognese)、すなわち、手打ち平麺のミートソース!
ちょこっと時間のできたボローニャ滞在、いつもお忙しい友人ご夫妻に「これぞボローニャ!っていうもの食べたーい!」とわがままを言って、ランチにおつき合いいただいた。
在住歴ン十年、K子さんおススメのこちら、創業50周年をゆうに超えてなお、ボローニャの家庭料理を変わらずに提供するファミリー経営のお店。連休の谷間のお昼も満員御礼、おそらくご近所さんであろう、親戚一同でおじいさんの80歳のお誕生日祝いに集まっているテーブルもあり、大賑わい。イタリアではまだまだ、こうして大家族で食事に出かける習慣があるし、そんなときはおいしくてサービスもよく、それでいてあまり気兼ねもしない、もちろんリーズナブルなお店を選ぶのが当然だから、こんなグループがいたらそのお店は太鼓判、と言っていい。
わいわい楽しく、そしてしゃべりながらがっつがつ食べるそんな彼らを横目に、日本人とはいえすっかりイタリア食に慣れたこちらもがっつりと。
メニューはシンプル、だけどそれぞれボリュームもたっぷりだから、と言われて最初に頭をさんざん悩ませた結果、この日は(ここは日本人らしく)半々作戦。
まずは冒頭の、タリアテッレ。念のため言うと、写真のコレは1人前を半々に盛ってもらったもの。実はイタリアの場合、1人前のお皿をテーブルで「分け分け」するよりも、できればあらかじめこうして半人前ずつに盛り付けてもらう方がスマート。もっとも、3人以上で分けるのは無理があるが・・・。
そして肝心のこのパスタ、果たしてアルデンテ?・・・いえいえ、アルデンテ(al dente)、つまりほんのすこーし芯が残る状態をよしとするのは、実は乾麺の場合、それも南の方へ行くほど芯が多くなる。
この麺がひらひらと軽く、まるで天使の羽のよう!・・・卵入り手打ち麺の場合は、これが正解。するっとやさしく柔らかで、それでいてベタベタしない。ソースもびっくりするほどあっさり目で、どっしりしているように見えて、まったく胃にもたれる感じがせず、これならいくらでも食べられるかも!
・・・とはいえこの日は、やはりこちらもぜひとも味わってみたかった、ボッリート・ミスト(Bollito misto)。おそらく北イタリア一帯、少なくともエミリア・ロマーニャ、ヴェネト州の内陸部では冬の定番料理、茹で肉の盛り合わせ。牛、豚、鶏、など、タンからザンポーネという足の詰め物料理まで、いろいろな部位のお肉の塊を大きなお鍋でぐつぐつと煮たもので、少しずつ切り分けたものを野菜やハーブ・ベースのソースなどと合わせていただく。
このお店では、ワゴンで鍋ごと運ばれてきて、目の前で「これは多めに」「あ、そちらは少しで」なんてワガママを言いながらスライスしてもらう。これがまた、なにしろ基本「茹で」肉だから、すっかり脂は落ちていて肉そのもののを味わう感じ。そして、食べているうちに、ほっこりと体が温まってくる。
(ちなみに、こちら1人前。)
明日からダイエット・・・いや、とりあえず夜は絶食しよう、なんて言いながら、せっかくなのでデザートも。全く知らなかったけど、実はボローニャが発祥の地らしい、ズッパ・イングレーゼ(zuppa inglese、イギリスのスープ、という意味)。あ、ここはデザートもワゴンで運ばれてきて、危険きわまりない。
ちなみにこのお店、パスタならちっちゃな詰め物パスタをスープでいただくトルテッリーニ・イン・ブロード(tortellini in brodo)、メインなら、オーブン焼きお肉の盛り合わせ、も絶品らしい。
・・・というわけで、次回の注文はメニューを見ずして決定。あ、友人が頼んだリコッタのタルトもおいしかったなあ・・・。
実は数日前から、軽い頭痛と変な寒気で、いやだな、風邪かな・・・なんて思っていたのだが、あたたかくて滋養たっぷりな食事のおかげで、そのあとすっかり吹っ飛んだ。
K子さん、すてきなお店にご案内いただいて、ありがとう!
そして冷えの厳しいこの季節、みなさまもどうぞ、たっぷり栄養つけてご自愛を。
Da Bertino
Via delle Lame, 55 Bologna
tel. 051 522230
9 dic 2015
冬になってチョコレートがより一層美味しく感じられる今日この頃、ああ体重が・・・、ダイエットしないと・・・と思いながらもついついチョコをつまんでしまっています。しかもカフェオレとともに(*_*)