川喜多映画記念館、庭と別邸特別公開 |
戦前からヨーロッパの映画を日本に輸入、配給し、さらに日本の映画の海外へのプロモーションにも力を尽くした川喜多長政、かしこ夫妻の旧邸は、両氏亡きあと鎌倉市に寄贈され、2010年に川喜多映画記念館としてオープンした。
展示や上映作品については、これまでにも何度か紹介しているが、通常これらのイベントが行われているのは、旧邸を記念館として改築した建物。
庭園と、離れというべきかその庭園の小さな丘の上にある別邸は通常は非公開なのだが、先の週末の3日間、紫陽花の季節にちなみ特別公開された。
この別邸は、もともと和辻哲郎氏が江戸後期の民家を練馬区において居宅として使用していたものを、川喜多長政・かしこ夫妻がここに移築したもので、夫妻はここに、内外の監督や俳優たち、映画関係者を迎えた。その当時の写真などは、記念館の常設展示で見ることができる。
中に入ることはさすがに禁止されていたものの、そこは和風建築のよいところ。縁側づたいに土間、居間、書斎と正面からのぞくことができ、和風建築の中に椅子とテーブルをしつらえた様子など、当時の面影を伺い知ることができた。
(同邸は、鎌倉市景観重要建造物指定)
ここまでまったく空梅雨の鎌倉では、紫陽花もまだまだこれから本番を迎える。
ふだんは入場は叶わぬ庭園だが、実は敷地内に遊歩道ができていて、中に入らずとも庭園の風景はすっかりそのまま楽しむことができる。ご親切に真正面にベンチなどもあるので、そこでちゃっかりお弁当などを食べている人たちを見かけることもある。
館内では、「鎌倉映画地図」展と鎌倉にまつわる映画上映続行中。
特別展「鎌倉映画地図」
鎌倉市川喜多映画記念館
2017年3月17日〜7月2日
http://www.kamakura-kawakita.org/exhibition/lecture/
20 giu 2017
蒸し暑い日本の夏、お元気で。
ただ、イタリアもかなり暑いようですが・・・。
日本とヨーロッパは、歴史や風土も違い、認識だけでなく文化遺産の材質や状態も違うので簡単には比較できませんが、やはりイタリアに比べると残念に思うところも多々ありますね。もっとも最近はもう暑い暑いばかりで、そうした思考も完全停止しております・・・。