イタリアの夏休み・7~モザイクの旅、アオスタのサントルソ教会 |
アオスタの街で、ローマ劇場をはさんで大聖堂とちょうど対の位置にあるサントルソ教会(Chiesa di Sant’Orso)で、1999年夏、これまで知られていなかったモザイクが発見された。
現在の建物は10~11世紀に建てられ、その後、12世紀にアゴスティーノ会の規約に基づき改築されている。内陣の床で発見されたこのモザイクについては、記録が残っていないが、おそらくこのときに作られたものと考えられる。現在の床より少し低い位置にあり、こうして覗き込めるようになっている。
中央には、「ライオンを退治するサンソン」。四隅は影になっていてちょっと見づらい(写真には残念ながら写っていない)のだが、動物たちーライオン、蛇を支える魚男、竜、そして胴体を2つ持つ鷲ーがいる。後世の手が入っているものの、15世紀には完全に覆われてしまったようで、保存状態も比較的良好。
内陣向かって右、外側の壁に残る15世紀のフレスコも美しい。
アオスタ、もう少し続きます。
19 ago 2018