スカルパ✖️スカルパ、サン・マルコ広場の片隅で |
最終日に駆け込みセーフで見に行ったので、残念ながらもう終了しているのだが、やはりせっかくなので紹介しておきたい。
ヴェネツィアの誇る天才、建築家でデザイナー、アートディレクターのカルロ・スカルパのデザインしたガラスが、これまたカルロ・スカルパがデザインしたオリヴェッティ・ショップで展示された。
「ガラスの皮膚(La pelle del vetro)」と名付けられた小さな企画展で展示されたガラスは15点。ムラーノ島でも現存する大きな工房の1つであるヴェニー二社のためにスパルパがデザインしたガラスで、この全容については2012年に大規模な展覧会があったのだが、今回の注目はまさに「肌」つまりガラスの表面にある。
ガラスといえばまず、高温でガラスを溶かし、竿で吹き、成型していくのがもっとも言ってみれば「わかりやすい」部分だが、ガラスをさまざまな作品や製品に仕上げていくには、ほかにもさまざまな加工や作業がある。そのうちの1つが研磨、彫刻で、ガラスの表面に絵や文字を描くほか、磨いて平滑にしたり、逆にマットにしたりと、まさにガラスの表面を変え、肌触りを変える効果がある。
天才デザイナー、スカルパは、ガラスのそうした肌目加工による変化をも見逃さず、楽しんだ。
オリヴェッティのタイプライターとガラスが違和感なく並ぶすてき空間もまた、ヴェネツィアならでは。それだけでもおしゃれなネゴツィオ・オリヴェッティ、次はどんな展示が行われるか、またワクワクだ。
Le pelle del vetro.
Carlo Scarpa alla Venini 1936-1942
09 set 2018 - 06 gen 2019
Negozio Olivetti
25 gen 2019